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| 「これね。古いパソコン。みんなの前で分解してみせるんです。メモリー、ハードディスク、CD-ROM、フロッピードライブなんてね。中を見せるとよくわかるんです。パソコンのことが」。 |
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| ツボを心得ている。というかまさにプロ。こういう人が先生だと、パソコン学習はスムーズに進行する。なぜって、まず第1に教えることに工夫がある。それは初心者にとって、なにが必要な情報で、なにが不必要な情報かを知っているからできること。つまり、第2に情報とは何かを知っている。そして第3にそうした情報が知識として生かされるための伝達術を持っている。 |
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この人。パロ・アルト市のダウンタウンにあるシニアセンター「アブニーダス」のコンピュータ学習サービスを取り仕切るヘンリー・ビベロワさん。コンピュータについて詳しいけど工学系の出身ではない。企業に勤めていたときはニューズレターの編集に携わっていたとのこと。
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アブニーダス(Avenidas)。スペイン語で アベニューの意味。アベニューは並木道のことだが「解への道」ということでもある。市、州などが一部を補助するNPO。デイケア、健康相談、家の修理、ソーシャルワーク、教育・余暇・ボランティア活動など50歳以上を対象にしたサービスを行っている。
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そのPCラボ。ヒューレットパッカード社より寄付されたウインドウズパソコン(PC)が15台ずらり並ぶ。まもなく7台増えて22台になるとか。いずれもネットワーク接続されている。授業は液晶プロジェクターを用いて行われる。前方壁面に映る講師のデスクトップ画面を見ながら学習する。
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もうひとつのコンピュータ室には「マック天国」という看板がかかっていた。中に入るとその名のとおりiMacが15台ずらり並ぶ。これもすべて寄付によるもの。こうしたサービス・活動をみんなで支える意識・力が凄い。いや「みなぎっている」といった方がいいかもしれない。 |
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| 充実した講習会講習会の一部はパロアルト市の生涯学習教室とジョイント開催。月曜から金曜まで盛りだくさんのコースがある。例えば「初めてのパソコン」「ウインドウズの基礎」「インターネット」「初心者のためのグラフィックス」「ワードを使おう」など。各コースとも1回2時間で8週間続く。参加費は40ドル。 |
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| シニアのボランティア講師はシニア。TA(ティーチングアシスタント)数名と一緒にクラスを担当。テキストもシニア自作。 |
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シニア講師はボランティア制。35名から40名が登録している。ヘンリーさんはボランティア講師のための講師。受講生の中から講師が育つようになってきているが、人材は不足気味。なぜなら「コンピュータをよく知っているからといって先生役ができるとは限らない」からだ。まったく同感。
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| 人を羽ばたかせる社会今回の訪問でボクが最も強く印象づけられたこと。それはヘンリーさんがいたことだ。優れた人材だ。こんな人が心地よく働き、自分の能力を発揮して、高齢化社会を機能させる。社会の隅々にまでこんな仕組みがある。 |
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社会組織と企業の棲み分けもうひとつはNPOという社会組織と企業がお互いを使い分けているということ。労働力の評価あるいは生産性の方向を含めてこれまでの工業社会と異なる設定でスタートするNPO。社会貢献という看板の一方で、それはもう新しい産業。人はいかなる状況、年齢にあろうとも、社会と接しながら、かつ自分の技能・信念を行使しながら存分に生きたい。そのための機会・場所を提供する。企業はその領域を認めて尊重・利用する。この相互作用に社会全体が一層活性化する図式。こんなシステムを生み出せるアメリカ社会の力強さはきっと本物。その基盤構築。今からだと時間がかかりそうだ。
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<aCb>シリコンバレーの歴史はスタンフォード大の学生だったヒューレットさんとパッカードさんの起業(HP社)に始まる。そのヒューレットさんの写真がアブニーダスにあった。おかげでボクがここにいる。尊敬と感謝。
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次回は定番「シニアネット」パソコン学習センターの中心人物フィル・カーナハンさんのお話。お楽しみに。
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